消化器撮影技術研究班

消化器撮影技術研究班の紹介

消化器撮影技術研究班では,検診で活用されている上部消化管検査を中心に撮影技術の向上を目的に活動しています.現在、医療の現場では内視鏡検査が増加し、バリウム検査離れが進んでいる状況です。しかし、X線を利用した検査の中で消化管の細かい粘膜面の変化をとらえることができるのはバリウムを使用した検査だけです.

胃X線検診においては,2019年からは日本消化器がん検診学会と全国労働衛生団体連合会との共同事業として検診施設における精度管理状況、撮影技術、読影技術など、技術水準の維持、向上を図ることを目的とした精度管理調査が始まりました。それに伴い消化器がん検診学会による胃がん検診専門技師に対する読影補助認定制度も始まりました.

下部消化管では日本放射線技師会による下部消化管認定や大腸CTでは日本大腸専門技師認定機構と日本消化器がん検診学会がそれぞれで認定技師制度が始まり,日本消化器がん検診学会では施設認定制度も始まり、各スキルの向上が求められています。

このように,消化管検査に関わる放射線技師は撮影技術のみならず,画像所見や装置の精度管理にも精通し,バリウム検査以外にも関わっていく必要があります.消化管検査といえば「バリウム検査」,「個人の洗練された撮影技術」といったイメージから,あらゆるモダリティから消化管検査の撮影技術を理解する多角的視野をもったイメージを持たれる研究班を目指します.

若手とベテランが融合し,温故知新,不易流行の精神で会員のみなさまに有益な情報を提供できるように活動に取り組んで参ります.

 

2021.05 消化器撮影技術研究班 班長 松本裕治

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