情報処理研究班

情報処理研究班の紹介

情報処理研究班は、東京部会時代の研究活動委員会を前身としまして、過去には会員の研究活動の活性化と研究発表の一助を担うために、統計学セミナー、C言語プログラミングセミナーといった研究活動を補う基礎学問をテーマに活動していました。時代は移って放射線検査部門のフィルムレス化が進んでからは、画像のデジタル化、電子保存といった医用画像の取り扱い・管理に関連した話題を提供しています。研究班開設当時(当時は委員会でした)は医用情報関連を担当している委員会がなかったので、この分野に着目しましてPACS、CAD、電子保存、情報セキュリティ技術の規格や規制、ガイドラインの紹介と、医療業界全体として大きな課題になっている医療の質・安全推進をテーマとした技術フォーラムや講演会を開催してきました。ここ数年では、医療情報分科会との共催でPACS specialistセミナーやPACS BASICセミナーも開催しています。研究対象となる特定の検査モダリティがないので、検査技術向上のための研究というよりは、その時期によって話題性の高い事柄や放射線検査部門に新たに導入されそうな事柄を集めて情報提供しています。

ここ数年、当班が技術フォーラムで取り扱ったテーマは、「遠隔画像保存と遠隔診断」、「モダリティにおける被ばく線量管理」、「DICOM,PACSの基礎」、「PACSの諸問題」で、医用情報と画像管理を中心にテーマを組んできました。これからの話題となりそうなことは、[1]医用画像の電子化が一通り進んで、PACSのリプレイスの時期に来ていること、[2]個人情報保護の観点から臨床研究が大変厳しい環境にあること、[3]放射線検査による被検者の被ばく管理をシステムとして行う必要があること、[4]診断参考レベル(DRL)の臨床導入、[5]RI法の見直しが行われ主任者定期講習・従事者教育訓練の項目・時間数が変わること、[6]画像処理ワークステーションの付帯ソフトが承認/認証ソフトとして単体化されること、などが考えられます。こうした放射線検査部門を取り巻く環境の変化や話題となる事例を今後も紹介したいと考えています。

医療情報の管理、医療安全の分野は、実際に画像を発生させる検査とは異なり技術革新の結果が直接目で見えるものではありません。また、病院の収益に直接に関与するわけではないので、地味に思われがちですが、全てのモダリティや検査領域との連携により成り立つ分野でもあります。画像をフィルムに焼いていた時代から今ではデータ保存はクラウド技術の利用に進みつつあります。また、患者データの管理はより一層厳格化が求められます。そうした技術の進歩や法制の変化する世の中の流れをいち早く会員に伝えられるよう心がけて活動しています。医療技術や医療安全の分野に少しでも興味がある方は是非ともフォーラムやセミナーにご参加いただきたいと思います。また、班活動に興味がある方は事務局へご一報いただきたいと思います。

班長 森 一晃

 

« 戻る